未成年なのに高い化粧品を買わされた

 大学に入学したてのころ、路上で「きれいな肌してるじゃない、化粧品はなに使ってるの。よかったらアンケートに答えてくれる?」と感じのよさそうなお姉さんに声をかけられた。
 都会に来たばっかりで断ることもできずそのまま営業所につれて行かれました。

 無料だから、といって美顔器でエステのサービスをしてくれたのですが、「これ、ふつうは65万するんだけど、今なら15万で買えるのよ」などと長時間にわたって美顔器の勧誘をされ、結局よくわからないうちに化粧品とセットで30万円、月々8500円の支払という契約をさせられました。

 仕送りしてもらっている身ですし、お金もそれなりにかかるようになってきて、支払っていくのがきつくなってきました。あれから1年ほどたつのですが、美顔器も化粧品もほとんど使っていません。解約できるのでしょうか。               (10代  学生)


 大学に入学したてのころ、ということで未成年者のケースです。

 未成年の契約については、法定代理人(通常は両親)の同意が必要です。この同意がなければ取り消すことができます。

 日本の法律では20歳に達するまでは、未成年ということで、親権者または未成年後見人の同意なくした契約については取り消す権利が認められているのです。

 ただし、例外があります
 ひとつは結婚している場合。この場合年齢的に未成年でも民法上は成年者とみなされますので未成年という理由で契約の取消しはできません。

 ふたつめは、仕送りなどのように使う目的を決めて渡された金銭があり、その目的の範囲内で使った場合や、小遣いのように使用目的を決めないで使うことを許されたお金を使った場合も取消しはできません。

 この場合、月々8500円ですし小遣いの範囲と言えなくもありませんが、判例では
1か月分の分割金が処分を許された財産の額の範囲内でも、支払総額が約2か月分以上であるときには、取消しができる、としたものがあります。

 もちろん本人さんが取消しの申し出をすることができますが、学生さんですので、ここは少々親におこられる覚悟をして親から業者に取消しの申し出をしてもらったほうが確実かもしれません。

 取り消された契約ははじめから無効だったこと、つまり、もともと何にもなかった元の状態に戻ることになります。本来であれば、化粧品などは一度使用してしまうとクーリングオフなどもできなくなるわけですが、未成年者の取消しについては「現に利益を受ける限度」でかえせばいいということになりますので、取消しの時点で残っている分を返却すれば大丈夫です。

 キャッチセールスなど、断る自信がなければ足を止めないことも大事でしょう。



契約締結時に、未成年者であることを偽り、成年であると誤認させた場合、未成年者でも取消しはできません。しかしそうでなければ、未成年であることを明確にし、契約の取消しを通知してください。保証欄などに親の自署が必要な契約書もあります。実際に親が自署したのであれば、未成年者を理由に取消しはできませんが、業者が代筆することも多いので、その場合、代筆である旨を主張すれば取り消すことができます。


                                      
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